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内田 雄二さん

◆◆ 下関市豊浦総合支所地域政策課 ◆◆
ある時は地域の安全を守る市役所職員、ある時はミュージシャン、そしてある時は愛するふるさと「楽しい小串」を演出。公務員でありつつも、“自由人”の空気を纏う、ミステリアスな内田さん。その活動の源泉に迫ってみました。

市役所職員のイメージとは一線を画す内田さん。生活感を感じさせない、穏やかな自由人で、どこか目を引く人。そんな第一印象でした。

お話を伺うと、なるほど。業務の傍ら、長年バンド活動を続けるミュージシャンという顔をお持ちで、そのバックボーンがあの第一印象につながっていたのだと腑に落ちました。

内田さんは大阪で生まれ、生後まもなく(1歳で)お父さまの故郷である旧豊浦郡豊北町へ移住。その後、幼少期から高校までの青春時代を豊浦町小串で過ごしました。中学・高校を通じてテニスに没頭し、高校時代には県大会でベスト8に進出する腕前でした。20代のころまで地元のテニスクラブに所属してプレーしていましたが、別の趣味を優先して中断しています。(最近再開したものの、ほどなく五十肩で断念したとのこと。無念)

その「別の趣味」が、まさにバンド活動でした。高校時代に音楽に目覚め、文化祭で「バンドやろうぜ」となったのが始まり。それ以来、友人の結婚式や地域の夏祭りなどで腕前を披露してきました。

現在は「THE GARDEN」という名のバンドで活動。オリジナル曲を中心に、市内のライブハウスや地域のイベントで演奏しています。
バンド名の由来は「心地よい空間」。メンバーにとっても聴き手にとっても、曲や演奏でそうした心地よさを感じてもらえたら、という思いからです。創作活動(作詞・作曲・編曲など)を四季折々の植物に見立てて「ガーデニング」と呼んでいるそうです。

そんなTHE GARDEN、そして内田さんの活動で最も重要なイベントが「いなり湯スタジオ presents 年末ライブ『LOCARHYTHM』」。毎年12月30日に開催され、すでに20年を超える開催実績があります。「いなり湯」とは、その名のとおり、もともと銭湯だった場所をリノベーションした、豊浦町小串にある音楽スタジオです。そのリノベーションとその後の運営に内田さんが深く関わっており、その縁で「年末ライブ『LOCARHYTHM』」への出演のみならず、現在では取り仕切り役としても奮闘しています。会場は、川棚温泉交流センター コルトーホール。ご興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください!!

ところで、内田さんの仕事については、まだ触れていませんでしたね。
前述のとおり、内田さんは下関市豊浦総合支所の地域政策課で、総務・防災・地域振興などの業務に従事しています。大学卒業時に「就職は地元で」と決めていたそうで、平成の大合併前に豊浦町役場へ就職。その後、農林・税務・福祉・環境、そして現在の地域政策と、多様な業務に携わってきました。

それらの業務経験が活きて、プレッシャーを上手に受け流す「鈍感力」が養われた、と自己分析をされています。その「鈍感力」は現在の防災関連業務などにもきっと役立っているのではないでしょうか。災害時に避難所の職員が慌てていては、避難された市民は不安で仕方がありませんからね。

青春時代を豊浦で過ごし、今も豊浦で勤務する内田さんに、豊浦の良さを尋ねました。「心地よい自然と適度な便利さがあるのはもちろんですが、やはり人と人とのつながりが感じられるところだと思います。自分はバンドを通じてそのつながりが広がっているし、さまざまな個性を持ったクリエイターたちがつながり、その人たちを頼ってまた移住してくる人たちがいて輪が広がっている。豊浦ならではの良さだと思います」

本サイト「とようらナビ」でも紹介している「こぐし 海の畑~umihata」は、現在、そんな人たちの交流の場となっています。内田さんもその一人。umihataの発起人の一人である有光さん(この方も「とようらナビ」で紹介しています)とは幼なじみで、「小串を楽しくしよう。大人になっても、いつまでも楽しめる小串にしよう。そのために、まず自分自身が楽しめる小串にしよう」と話しているそうです。

内田さんの構想は、umihataを拠点に、まずはイベントを小さく始めて、徐々に広げ、いずれは目の前の小串漁港広場を活用して、マルシェやフェスなどの実施モデルを作りたい、というもの。小串漁港広場は、目の前に厚島と、水平線に沈む「美しい夕陽」と「太陽の道」を望める絶景スポットです。ここで音楽フェスやマルシェが開催されたら、想像するだけでワクワクします。

そんな内田さんに、今後豊浦に移住してくる人たちへひと言アドバイスをお願いしました。
「困ったこと、聞きたいことがあれば、なんでも相談してください。役所の職員としてではなく一個人としてアドバイスします(笑)」「コグシサイコー!!」
心強いひと言をいただきました。

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